Rotating Moon from LRO

現時点では誰もこのように月が回転している様子を見ることはできません. それは地球の月が潮汐力によってロックされ, ひとつの面だけを見せているからです. しかしながら, 現代のデジタル技術をルナー・リコネサンス・オービター(Lunar Orbiter; LRO)が持ち帰った詳細な画像とを組み合わせることによって, 高分解能の仮想的な月の回転動画が合成されました. 上のコマ送り動画は通常の地球から見た月から始まります. しかし, すぐに中心部が地球からは見ることが難しい暗い大きなクレーターの東の海(Mare Orientale)が赤道のすぐ下へと回転してきます. 月の一ヶ月を24秒に凝縮すると, 月の地球側の面にはたくさんの暗い月の海がある一方, 反対側では明るい月の高原が大部分を占めることがこの動画からわかります. 2つの新たなミッションがこの1年以内に月を探査し始める予定です. ひとつめはNASAの月大気チリ探査機(Lunar Atmosphere and Dust Environment Explorer; LADEE)です. LADEEはちょうど一週間ほど前に打ち上げられ, 10月に月を回り始める予定で, 月の薄い変わった大気を探査します. 数ヶ月のうちには中国の嫦娥3号が打ち上げられます. 嫦娥3号はロボット探査機を派遣する軟着陸を含むミッションです.

APOD: 2013 September 16 - Rotating Moon from LRO

M2-9: Wings of a Butterfly Nebula

http://apod.nasa.gov/apod/image/1309/m2d9_hubble_985.jpg

星は死んだ後の方がよりよく認識されるのでしょうか? 実際には星はたいてい死ぬまさにその時にもっとも芸術的な姿を生み出します. 太陽や上の画像のM2-9のような低質量星の場合には, 外層のガスを脱ぎ捨てることによって普通の星から白色矮星へと姿を変えます. 放出されたガスはしばしば惑星状星雲と呼ばれる, 数1000年をかけて次第に消えていく印象的な姿を形成します. 2100光年のかなたの代替色で示した蝶の形をした惑星状星雲M2-9は奇妙な, しかし不完全な物語を伝える羽をもっています. 中心にはガスの円盤の内側に冥王星の10倍の軌道を2つの星が公転しています. 死にゆく星の吐き出された外層は円盤から吹き出していて双極の形を作っています. 惑星状星雲を形作る物理過程については多くが謎のままです.

APOD: 2013 September 15 - M2 9: Wings of a Butterfly Nebula

A Landing on Planet Earth

http://apod.nasa.gov/apod/image/1309/201309110001HQ.jpg

パラシュートが開かれ, 逆進ロケット(retro-rocket)が燃え盛り, 世界時間9月11日カザフスタンのジェスカズガンの町近くの人里離れた地域でこの宇宙船は地球へと着陸しました. ロケットのきらめきに対してシルエットで見えるこの宇宙船はソユーズ(Soyuz)TMA-08Mです. 乗組員のロシア連邦宇宙局(Russian Federal Space Agency)の第36次長期滞在(Expedition 36)船長パーヴェル・ヴィノグラードフと航空機関士アレキサンダー・ミシュルキン, そしてNASAの航空機関士クリス・キャシディは5ヶ月半の国際宇宙ステーション乗船の後帰ってきました. ソユーズの逆進ロケットは着地の直前に非常に速く非常に短い時間発射されます. その瞬間をタイミングよく捉えたこの写真は着地点の上空を飛ぶヘリコプターから撮られました.

APOD: 2013 September 14 - A Landing on Planet Earth